近視治療
近視はいったん進んでしまうと回復は基本的に難しいですが、小学生の仮性近視(調節緊張)の段階であれば生活環境の改善や点眼治療で回復する場合があり、必要に応じて点眼薬を処方いたします。しかし、数か月治療を続けても視力回復がなく、両眼の視力が0.7以下になれば学習にも支障をおこすので、必要に応じて眼鏡を作成していきます。
また当院では、自費診療になりますが、夜間のみ装用コンタクトレンズ(オルソケラトロジー)で近視を矯正する方法や近視進行防止目的のマイオピン点眼もおこなっています。
費用等の詳細に関してはお気軽にお尋ね下さい。
オルソケラトロジー
就寝時に
専用コンタクトレンズを装用し
視力を矯正する治療法。
特殊なデザインが施された高酸素透過性ハードコンタクトレンズを就寝時に装用し、起床時に外すことにより、日中を裸眼で過ごせるように視力を矯正する方法です。
オルソケラトロジー治療開始直後には、矯正効果は弱く短時間しか良好な裸眼視力は持続しませんが、毎日装用を続けることで、1〜2ヵ月後には良好な裸眼視力が得られます。
- 装用前
- ピントが網膜からずれて、
見え方がぼんやりする近視の状態
- 装用中
- 就寝時にレンズで
角膜を矯正
- 翌朝外して裸眼
- レンズを外しても一定時間
角膜の形状が維持される
オルソケラトロジー治療の
適応検査
オルソケラトロジーの治療を受けるには、適応検査を受ける必要があります。
「不向き」に該当する方の場合でも、医師の判断により治療が可能な場合もありますのでお気軽にご相談ください。
オルソケラトロジー治療に
向いている方
- 軽度・中等度の近視の方
- レーシック手術などに抵抗がある方
- メガネやコンタクトレンズが煩わしい方
オルソケラトロジー治療に
向いていない方
- 高度の近視の方
マイオピン点眼
毎日就寝前に1滴点眼するだけの、
非常に簡単な治療法です。
近視の進行を抑制する治療としてアトロピン点眼があり1960年頃から使用されてきましたが、副作用(眩しさや手元の見えにくさ)も強く、お子様に使うには非常にハードルが高いものでした。
そのため、これらの副作用を抑えかつ効果があるものということで、低濃度(0.01%)アトロピン(マイオピン)の研究がシンガポールで行われました。
近視の進行が完全に止まるわけではありませんが、少なくとも2年間継続して使用することで、何もしない方と比べ近視の進行を60%軽減できましたとの報告があり、各国に導入されるようになりました。
マイオピン点眼治療の対象となる方
- 12歳以下の学童
- 中等度(-6D)以下の近視の方